イヌビワ 「犬枇杷」
暖地の低い山の林内に生える本種は、雌雄異株で雌株には雌花嚢(かのう)、雄株には雄花嚢ができ、やがて熟して果嚢となる。雄果嚢は食べられない。なお、イチジクの場合食用のなっているのは主に花托で、中に無数にある粒状のものが本来の果実。小枝を傷つけると乳液が出る。4〜5月雌花嚢の中で雄花がたくさん集まって咲く。花粉を媒介するのは雄花嚢の中で羽化するイヌビワコバチ。8月頃黒紫色に熟す雌果嚢は径2センチほど。葉は卵状楕円形で全緑で先は尖る。
本種の仲間に、葉が細いホソバイヌビワ、枝葉に毛が多いケイヌビワがある。
和名は、実の形がビワに似ているがビワほど味がよくないため犬の名を冠したもの。

分布は、関東地方から沖縄。
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撮影機種 デジタルカメラ
イヌビワコバチ
イヌビワコバチ 2005 10 14 撮影 雄株      イヌビワコバチ
2005 11 4 撮影 2005 11 4 撮影
2005 10 14 撮影
2005 10 14 撮影
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2005 10 14 撮影
2005 10 14 撮影
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2005 10 21 撮影
2005 10 21 撮影
2005 11 4 撮影
2005 11 4 撮影
2005 11 4 撮影
UP
2005 11 4 撮影
                 イヌビワコバチについて

イヌビワになんで昆虫が、と不思議に思う方がいると思いますので概要を説明
します。

ハチは、普段の生活において多くの種類を観ることができますが、世界で仲間が
10万種を超えるそうです。

画像のイヌビワコバチですが、「イヌビワ」で羽化する、
2ミリにも満たない小さな
ハチのため、普段見ることのない種類のハチと思います。

イヌビワには、雄株と雌株があります。
雄株のイニビワで羽化したイヌビワコバチは、
オスには羽がありませんが、
メスには画像のとおり立派な羽を持ち、雄株のイヌビワ
で産卵します。オスは羽がないので出ることはありません。

ただし、羽のあるメスのイヌビワコバチは、雄株のイヌビワに入ると、そこで産卵しま
すが、雌株のイヌビワに入ると、二度とイヌビワから出ることはなく、そこで種を作り
ます。

小指のつめほどの小さな
雄株のイヌビワを割りますと、肉眼では黒い点ぐらいで、
イヌビワコバチ
を見つけにくいのですが、画像のイヌビワからは、3匹のイヌビワ
コバチが羽化してました。

なお、三匹のうち一匹は気温が低いためか出てきませんでしたが、
二匹は元気に
動き回りはじめました。この2ミリにも満たないちいさなイヌビワコバチは、手で風を
送ったぐらいで羽が揺らぎ、本当にかわいい「イヌビワコバチ」でした
2005 6 10 撮影
UP
2005 11 11 撮影
葉表 2005 10 14 撮影   葉裏
UP
2005 11 11 撮影 表裏 2005 10 14 撮影 葉裏

2002 6 28 撮影
2004 7 16 撮影
2004 7 16 撮影
UP

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