カントウタンポポ 「関東蒲公英」
 
別名 アズマタンポポ
野原や道端など3月〜5月にかけて観られる多年草で、丘陵の撮影エリア内では、下の画像のように冬季は数は少なくなるが、年間を通して見られる。葉はロゼット状になり、葉の付け根から15〜30センチの花茎を伸ばし、直径3.5〜4センチの黄色の頭花を1個つける。
このタンポポは、セイヨウタンポポに比べ、花序の基部の総包が、
内片外片とも直立し、反り返らない。
一方、
セイヨウタンポポは、総苞外片がつぼみのときから反り返っているのが特徴。
また、まれに白い頭花をつける自生のシロバナタンポポが見られるが、丘陵のハイキングコースである高来神社から湘南平までのコースでは、ヒガンバナ群生地に数株見られるだけである。カントウタンポポに比べ茎丈も短く、花も小さく弱々しい感じである。
分布は本州(関東地方・山梨・静岡県)

タンポポの見分け方について、一般的には上述のように
総苞外片が反り返るのが外来種で、在来種は反り返らないと述べた。しかし、この見分け方について、手元の新聞資料(朝日新聞・2004 4 3)によると、「実際は中間的な個体が多く見られる。大きな原因は、両者の間で雑種が多く生まれていること。総苞外片の形から外来種と思われる固体を遺伝子レベルで調べてみると、予想に反して雑種、ということがしばしばある。」また、「在来種のタンポポが生育地を奪われ姿を消しているといった説明が以前されていた。しかし雑種が勢力を伸ばし、今では純粋な外来種さえ見つけにくい。広場一面のタンポポがほとんど雑種という所も珍しくなくなった。」と述べている。
このようなことから「タンポポ地図」の調べ方について、在来・外来種に二分して分布を調べてきた意味も問い直されている。これについて、調べ方の新工夫として、平塚市博物館館長の浜口先生は、「タンポポの雑種の性質は、外来種の近い。現状の地図でも、在来種と外来種・雑種を対比し、地域の環境評価に生かすことも可能。」と述べている。
なお、こまきんのよき理解者でり、野生植物の基本を教えていただいた浜口先生は、平成22年5月3日急病で亡くなられました。先生のご冥福を心からお祈りいたします。先生は、館長から神奈川大学地域自然史学の教授として教壇に立たれたばかりであり、更なる活躍を期待されていましたが、本当に残念です。本サイトについても先生からメールをいただき、いろいろご指導を賜りました。また、平塚宿の歴史のなかの宿の模型や絵図等は、博物館にて先生のご許可をいただき撮影したものです。
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撮影機種 デジタルカメラ
右はウシハコベ
2002 6 21 撮影
2002 1 11 撮影
2002 2 8 撮影 右はオオイヌノフグリ
2002 2 22 撮影 右はオオイヌノフグリ
2006 3 17 撮影
2001 3 23 撮影
2001 3 23 撮影
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2001 3 23 撮影
2001 4 6 撮影
2001 4 6 撮影
2001 4 6 撮影
2001 4 6 撮影
2001 4 11 撮影
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2001 4 11 撮影
2001 4 11 撮影
2001 4 11 撮影
2001 4 11 撮影
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2001 4 13 撮影
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2001 4 13 撮影
2001 4 13 撮影
2001 4 13 撮影
2001 4 13 撮影 2005 4 15 撮影下はタチツボスミレ
2002 4 19 撮影
2002 4 19 撮影
2001 4 20 撮影
2001 4 20 撮影
2001 4 20 撮影
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2002 4 26 撮影
2001 4 27 撮影
2001 4 27 撮影 2001 5 11 撮影
2001 5 11 撮影          2005 5 13 撮影
2001 5 18 撮影
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2001 5 25 撮影
2001 12 14 撮影
葉表 2003 4 4 撮影   葉裏
2005 4 15 撮影
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