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山地や丘陵地の林中や林縁に生える有茎性の多年草。花期は4〜5月頃で淡紫色の花を横向きにつけるが、撮影エリア内では、「関東ふれあいの道」 ハイキングコースでも多く分布し、画像のように2月ごろから見ることができる。
花の頃の茎は高さ10センチほどだが、花のあと高さは30センチほどに伸びる。花期の頃の葉は2センチほどのタマゴ形であるが、花後、2倍ほどの大きさになる。托葉(葉の付け根にある付属体)は、クシの葉状に深裂する。
正面から見た花の画像から、上弁2個、側弁2個、唇弁1個の5弁花で左右相称。唇弁と側弁に紫色のすじがある。側弁と柱頭は無毛。これはタチツボスミレの仲間に共通な特徴。花柱は棒状で、柱頭は上またはやや横を向く。距は細い。
7月になると、画像のような閉鎖花(花冠が開かずに終わる花で、自家受粉する。 例えばホトケノザの花はその一部が閉鎖花。また、フタリシズカのような閉鎖花も見られる。)をつける。
スミレは、木本がほとんどである。ちょっと信じられないが、スミレ科19属のうち、タチツボスミレなど草本は、4属だけで残り15属は木本である。
日本に自生するのはスミレ属だけで、すべて多年生草本である。スミレは世界で400種以上あり、日本には約50種ある。
なお、このタチツボスミレは食用にされ春から秋、茎葉はかるくゆがく。また、花はさっと湯通しするだけでよい。
分布は日本全土。 |
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