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サクラの主流はソメイヨシノになっているが、本種は、日本に自生するサクラの野性種のひとつで、これを原種として選抜された栽培品種も多い。落葉高木で、サクラの仲間では寿命が長く大木になる品種。多くの場合葉芽と花が同時に開く。日本の野生の桜の代表的な種で、和歌にも数多く詠まれている。
花は、側枝に1〜3花が散房状につく。花弁は5枚で、色は一般的に白色、淡紅色だが、淡紅紫色や先端の色が濃いものなど変化も見られる。萼筒は鐘形で無毛。花柄、子房、花柱にも毛がない。
新葉は赤みを帯びるもの、黄味を帯びるものなどがあって、ソメイヨシノにはない風情がある。材は緻密で、かっては浮世絵の版木、干菓子の型どりなどに使われた。現在も家具材、建築材などにされる。
丘陵には画像のように、3月の半ばを過ぎると春の訪れを知らせるように咲き始め、遠くからでもよく目立つ。
手元の新聞資料(2003 4 11朝日新聞)であるが、ヤマザクラなど野生種からつくり出されたサクラの園芸品種は、今や300種にのぼると言われる。ところが異なる名前がつけられながら、実は同じものが、一部をDNA解析した結果多数あるらしいことが分かってきた。と報じている。
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